YouTubeは4月17日、動画共有に関するサポート文書を更新。モバイルアプリでも「タイムスタンプ付きで共有」機能を利用可能とする一方で、視聴者向け「クリップ」機能を廃止する。これに伴い、「Whop Clipping」のような副業が打撃を受けることとなる。
クリップ機能は動画から最大60秒を切り出し、独自の説明文を付けて新しい動画として再共有できるもの。今後は、YouTube Studio経由でクリエイターのみが利用できるようになり、今年後半には「ショート」にも拡大される予定だ。
ショート動画の人気により、クリップ作成はクリエイターにとって重要な戦略となっている。YouTubeはユーザー向けオプションの廃止理由として、他の動画プラットフォームで「高度なクリッピング機能を備えた多数のサードパーティ製ツール」などが利用可能である点を挙げているが、ユーザーがクリエイターのコンテンツを無断で生成することを制限する意図も考えられる。
Whop Clippingは、クリエイターがユーザーに報酬を支払い、ユーザーの個人アカウントにクリップをアップロードさせて関心を集める仕組み。請負業者を募集するマイクロタスクプラットフォーム「Whop」は、ユーザーが「クリップを投稿するだけで月1,000ドル(約16万円)以上稼げる」と謳っている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「YouTubeがクリップ機能をクリエイター専用にした。「クリップを投稿するだけで月1,000ドル以上稼げる」と謳うWhop Clippingのようなビジネスが打撃を受けることになる。
TikTokでもAIクリッピングツールの台頭でクリッパーという職業が脅かされていることを取り上げたばかりだが、今度はプラットフォーム自身がルール変更で市場を閉じた。理由としてYouTubeは「サードパーティ製ツールの存在」を挙げるが、ユーザーがクリエイターのコンテンツを無断で拡散することへの懸念も透ける。
クリエイターにとっては、自分のコンテンツがどう切り取られ、誰の名前で拡散されるかをコントロールできるようになるという側面もある。
Spotifyが「アーティストページの保護」でコンテンツの事前承認を実装し、TikTokのDerivative Worksが改変楽曲を検知する流れと同じ方向性だ。「コンテンツを誰が切り取り、誰が収益化するか」という問いが、プラットフォームの設計を変えていく。」














