英国の成人は、ソーシャルメディア利用は減少傾向にある一方、半数以上がAIツールを利用しているーー。同国の通信業界の監督機関Ofcomが4月2日公表した、成人のメディア利用と意識に関する追跡調査から、こうした実態が明らかとなった。
調査は16歳以上の英国成人7,533人を対象に、2025年9月から11月にかけて実施された。
利用頻度は減少しているものの、インターネットユーザーの89%が少なくとも1つのソーシャルメディアプラットフォームを利用。16~34歳に限ると、97%に上昇する。
ソーシャルメディア利用者の約半数(49%)が積極的に投稿・共有・コメントを行っているが、前年の61%から低下。オンライン上の投稿が将来的に問題を引き起こすことを懸念する割合は43%から49%に上がっている。
半数以上(54%)が現在、ChatGPTなどのAIツールを利用しており、これは特に若年層によってけん引されている。AIユーザーの約8人に1人が、会話目的で利用しており、25〜34歳では約5人に1人の割合となる。Ofcomは「一部は、無意識のうちに、AIをまるで人間であるかのように扱っているようだ」と指摘している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「ソーシャルメディアの積極的な投稿・共有が61%から49%に低下した——英国の調査が示すこの変化は「発信疲れ」の広がりを示している。
「オンライン上の投稿が将来問題を引き起こすことへの懸念」が43%から49%に上昇していることと合わせると、ユーザーがリスクを意識しながらも使い続けるという複雑な心理が浮かぶ。Z世代の信頼低下が報じられるTikTokの状況と重なる傾向だ。
一方で54%がAIツールを利用し、会話目的での活用が増えている。「みんなに向けて発信する」疲れが、「AIと一対一で話す」体験へのシフトを促しているとすれば、プラットフォームの設計思想そのものが問われる。
OpenAIがTBPNを買収し、SpotifyがAI DJで語りかける体験を提供し、TikTokがCameoと連携する——各プラットフォームが「より個人的な体験」へと向かっている方向性と、このデータは地続きだ。」














