30年以上にわたりテレビ番組や映画、俳優に関するオンラインディレクトリとしての役割を果たしてきたウェブサイト「IMDb」(インターネット・ムービー・データベース、アマゾン・ドット・コム傘下)は9月9日、新たな職業カテゴリーとして「デジタルクリエイター」を追加すると発表した。クリエイター経済の成長加速につながることが期待される。

IMDbは、40種類以上のクリエイティブ職を分類しており、YouTuberのMrBeast(ジミー・ドナルドソン)らも登録されている。プロフィールに「デジタルクリエイター」のタグが付けられると、そのクリエイターの具体的な業務内容を詳細に示すサブカテゴリーを追加できるようになる。利用可能なサブカテゴリーには、ストリーマー、ブイロガー(Vlogger)、ビデオエッセイスト、ビデオクリエイター、ゲームクリエイター、インフルエンサーなどが含まれる。

適切なクレジット表記は、契約交渉に大きな影響を与える可能性がある。例えば、クリエイターデータベース「Famous Birthdays」は、スポンサーと新進気鋭のクリエイターとのブランド提携の参考情報として活用されており、IMDbのプレミアム版「IMDbPro」もプロフェッショナルに役立てられている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「IMDbは、映画とテレビの世界標準のデータベースである。俳優や監督、脚本家の経歴と作品が登録され、ハリウッドでは事実上の職業名鑑として、キャスティングや契約の場で参照されてきた。アマゾン傘下のこのサイトが、新しい職業カテゴリー「デジタルクリエイター」を追加した。ストリーマー、Vlogger、ゲームクリエイター、インフルエンサーといった細分類も用意され、MrBeastらが既に登録されている。これは象徴的な出来事だ。映画百年の正史を管理してきた台帳が、YouTubeやTikTokの作り手を「同じ業界の職業」として公式に迎え入れたのである。背景には、クリエイターが映画やドラマに出演し、監督し、番組と横断的に仕事をする現実がある。日本でも、人気クリエイターの俳優業や映画進出は珍しくなくなった。国際共同制作や海外配信への売り込みでIMDbの経歴が名刺になる場面は増えており、日本の事務所やMCNにとって、所属タレントのIMDb整備は新しい実務になっていきそうだ。」