動画生成AIなどを手がける米新興企業ルマAIは4月16日、歴史ドラマ『ハウス・オブ・ダビデ』などを手がける独立系映像制作会社ワンダープロジェクトと提携し、新会社「イノベーティブ・ドリームズ(ID)」を設立すると発表した。
制作サービスプロバイダー、研究開発(R&D)ラボ、ポストプロダクションおよびVFX(視覚効果)スタジオを融合させた企業として位置付けられる新会社は、アマゾン ウェブ サービス (AWS)の支援を受けている。ワンダープロジェクトはAmazon MGMスタジオと長年提携関係にあり、IDの第1弾プロジェクト『The Old Stories: Moses』も、Prime Videoで近く配信開始となる予定だ。
IDはパフォーマンスキャプチャー、バーチャルプロダクション、視覚効果を融合させた「リアルタイム・ハイブリッド・フィルムメイキング」と称する新たな手法を推進。クリエイティブチームが「Luma Agents」とリアルタイムで連携し、セットや小道具、照明の変更を行うほか、人間の俳優の映像を取り込むことを想定しており、「単に速く、安くなるだけでなく、従来の方法よりも優れた結果をもたらす」としている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「「速く、安くなるだけでなく、従来の方法より優れた結果をもたらす」——ルマAIとワンダープロジェクトが設立した新会社IDのこの宣言は、AI映画制作が「コスト削減ツール」から「表現の拡張」へと転換したことを示している。
パフォーマンスキャプチャー、バーチャルプロダクション、VFXをリアルタイムで融合させる「ハイブリッド・フィルムメイキング」は、ソダーバーグ監督がAIを「夢のような空間を作り出すのに役立つ」と語った文脈と重なる。AWSの支援とAmazon MGMとの提携という組み合わせは、クラウドインフラ×コンテンツ制作×配信プラットフォームが一体化する構造だ。
第1弾がPrime Videoで配信される聖書題材の歴史ドラマというのも示唆的で、信仰系コンテンツは世界的に需要が大きく、AI制作との相性が問われる実験場になる。ソニーがCinemersive Labsを買収し映像技術を内製化する流れと並行して、インディペンデント系が「AI×人間の共同制作」という新しいスタジオモデルを提示した」














