Facebook、Instagram、YouTube、TikTokの4社が、ソーシャルメディア広告収益の90%以上を占め、メタ・プラットフォームズだけでシェア70%を持つーー。リスボンで4月13〜15日に開催されたストリーミング業界カンファレンス「StreamTV Europe」で、英調査会社オムディア(Omdia)のメディア&エンターテインメント部門責任者であるマリア・ルア・アグエテ氏が、こうした実態を明らかにした。米エンターテインメント誌「ザ・ハリウッド・リポーター」が伝えた。
オムディアの予測では、(イラン戦争が影響を及ぼさない限り)2030年までに世界の広告市場規模は1兆6,000億ドルを超え、そのうちオンライン広告が1兆5,000億ドル近くを占める見通しだ。
オンライン広告は2026年に前年比13%伸びる一方、従来の広告は2%増にとどまると予想。ソーシャル広告は19%、ソーシャル以外のオンライン広告は9%それぞれ拡大するとみている。
2030年までにソーシャル動画広告は、世界のTV・動画収益の40%を占めるようになると予測。2030年代にはコネクテッドTV(CTV)の広告収入が、従来のTV広告収入を上回るとみる。現在、アマゾン、Netflix、グーグルの3社がCTV広告市場の約20%を占めており、この割合は2030年までに40%へ拡大するとみられている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「ソーシャルメディア広告収益の70%をメタ一社が占める——この数字が示すのは、エンタメコンテンツを届けるための広告インフラが、事実上メタに依存しているという現実だ。Facebook、Instagram、YouTube、TikTokの4社で90%以上を占める構造の中、コンテンツ制作者もメディア企業も、この4社のアルゴリズムと広告モデルに乗ることでしか大規模なリーチを得られない。
2030年までに世界の広告市場が1兆6,000億ドルを超え、ソーシャル広告が19%増という予測は、この支配がさらに強化されることを意味する。ソーシャル動画広告が世界のTV・動画収益の40%を占めるという予測も衝撃的だ。
YouTubeの広告収入がすでに主要テレビ局4社の合計を超えた事実と合わせると、「テレビの時代の終わり」ではなく「広告の重力がソーシャルに移った」という構造変化として読むべきだ。コネクテッドTVでAmazon・Netflix・グーグルが存在感を高める2030年代に向け、エンタメ×IT産業の広告戦略の再設計が急がれる。」














