米AI新興企業クロニクル・メディアは、オーディエンス予測モデル「Ubiquity」を発表。コンテンツに適した特定のオーディエンス層を特定することで、クリエイター、メディアスタジオ、ブランドなどのソーシャルメディアでの成長を後押しする。同社の話を元に、米国のオンラインエンターテインメント専門メディア「Tubefilter」が10月26日伝えた。
同システムは、総視聴者数、視聴者の地理的分布、ニッチなファン層の嗜好などを予測でき、その情報を全て活用して、クリエイターや企業に対し、彼らのアイデアが実行に値するか判断できるという。
過去6ヵ月間に主要クライアント50社以上を対象に行ったベータテストでは、2mヵ月で視聴者数を150%増加させた「フォーチュン10」にランクインする有名人のポッドキャスト、2週間で米国における1日当たり収益を600%伸ばした外国語ドラマ、ローンチ前にUbiquityがマッピングしたオーディエンスを活用し、150万回の再生回数を達成するとともに広告費用対効果(ROAS)1.44倍を記録した新作ビデオゲームなどが含まれるという。
Ubiquityの視聴者予測について、クロニクルは「特定のフランチャイズに合わせて調整した場合、精度は94~98%と実証されている」と主張。合成オーディエンスは使用せず、自社が特定したオーディエンスセグメントを対象に、独自の大規模なA/Bテストを通じて収集した実際のオーディエンスデータを活用して視聴者層のモデルを構築している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「この種のツールの本当の顧客は、大手スタジオよりも個人クリエイターや中小の制作会社かもしれない。大手は調査会社やデータ部門を抱えるが、個人のYouTuberやインディーズのアニメスタジオ、ポッドキャスト制作者には「誰が観てくれるか」を事前に知る手段がほぼなかった。Ubiquityは視聴者数や地域、ファン層の嗜好を予測し、企画の進退判断を助けるという。実績として、外国語ドラマの米国での1日当たり収益が2週間で600%増、新作ゲームが発売前のオーディエンス設計で再生150万回・広告費用対効果1.44倍といった事例を同社は挙げる。数字はすべて自社発表のため鵜呑みは禁物だが、方向性としては、大資本の専売だった市場調査が道具として誰にでも届く「分析の民主化」だ。音楽でもリリース前の需要予測は長年の夢であり、この分野の競争は日本にも早晩波及するとみている。」














