2026年第3四半期(7〜9月)に中国国外の主要20プラットフォームで配信されたマイクロドラマ(スマートフォン向けの縦型・短尺のストーリーコンテンツ)のうち、3分の2はAI生成作品だった。メディア専門の米経営コンサルティング会社Owl & Coのデータを基に、米エンターテインメント誌「ザ・ハリウッド・リポーター(THR)」が伝えた。
AI生成作品の割合は、第1四半期(3%)、第2四半期(28%)から大きく拡大。この動きは、マイクロドラマが最初に普及した中国における同ジャンルの変遷を反映しており、同国で第1四半期に公開された作品の95%以上はAIを用いて制作されていた。また、マイクロドラマ業界の米国人労働者たちは9月、THRに対し、雇用機会の減少に加え、業務におけるAIの悪用も見受けられると語っていた。
合成俳優が登場する動画は視聴時間ベースで高いパフォーマンスを示しており、有料アプリの人気上位5作品のうち、実写作品は1タイトルのみだった。一方で、Owl & Coのデータから、AI作品の増加に伴い、人間の俳優が出演する作品の数も増加していることが判明。マイクロドラマアプリ「ReelShort」は「AI作品に比べて、実写作品は公開後30日間の視聴回数で上位10%にとどまる可能性が高いことが確認された」と指摘する。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「この数字の衝撃は、速度にある。中国国外の主要プラットフォームで配信されたマイクロドラマ(スマホ向けの縦型短尺ドラマ)のうちAI生成作品は、第1四半期にわずか3%だったのが、第2四半期に28%、そして第3四半期には3分の2を占めた。わずか半年で少数派から多数派へ。映画やテレビでAI活用が一場面の補助にとどまるなか、ジャンルまるごとAI製が主流になった商業コンテンツは、おそらくこれが初めてだ。先行する中国では第1四半期時点で95%超がAI利用と、さらに先を行く。マイクロドラマは1話1〜2分の縦型という制約の多い形式だからこそ、AIの弱点が目立ちにくく、量産の強みが生きる。いわば映像AIの実験場であり、ここで磨かれた制作手法や視聴者の受容度が、いずれ長尺の映像にも波及していく。変化の最前線として定点観測したいジャンルだ。」














