Netflixの株価が低迷している。これについて、ハリウッド業界メディア「The Ankler」は、ウォール街ではNetflixはもはや高成長のハイテク株として評価されておらず、バリュー株(割安株)あるいはレガシー株(時代遅れの株)として位置付けされつつあると伝えている。ここ10年ほどアマゾン・ドット・コムやアルファベットと共に「FAANG(米巨大テック企業5社)」に数えられていたNetflixにとって、衝撃的な格下げだ。
7月16日に発表した2026年第2四半期(4〜6月)の実績と第3四半期の弱気な業績見通しを受けて、株価は時間外取引で8%急落。8月24日には80ドルをわずかに上回ったものの、52週高値(過去1年間の最高値)の126.71ドルはなお遠く、昨年6月に記録した史上最高値133.91ドルからは40%下落したままだ。
一方、Netflixは投資家に提供するデータの量を削減。昨年に四半期ごとの加入者数の公表を中止し、今後はエンゲージメントレポートの配信頻度を年2回から年1回に減らすと明かした。
米調査会社ライトシェッド・パートナーズのリッチ・グリーンフィールド共同創業者は「投資家はNetflixに対する忍耐力を失っており、こぞって株を手放している」コメント。同社は最近ヒット作をほとんど生み出しておらず、投資家感情は「ここ数年で最悪の部類に入る」とし、投資家はNetflixを「YouTubeに敗れつつある、ありふれたレガシーメディア企業の一つとみなしている」と話した。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「今回の株安で、投資家の不信を深めたとされるのが情報開示の縮小だ。Netflixは昨年、四半期ごとの加入者数の公表をやめ、視聴データの報告も年1回に減らすという。数字が悪い時に開示を絞れば、市場は最悪を想像する——株価低迷の一因は、この対話の設計にもありそうだ。対照的なのが、似た試練を先に通ったSpotifyである。同社も成長鈍化を認めつつ、利益率の改善を数字で示し続け、今月は自社株買いを約22億ドル態勢へ拡大して「経営の自信」を行動で表明、株価は発表日に5.5%上がった。Netflixにも同じ道具はある。潤沢なフリーキャッシュフローによる自社株買いの拡大、広告事業の数字の積極開示、ライブ戦略の投資対効果の説明——語るべき材料は実は多い。成熟期の株価は、夢ではなく信頼で決まる。データを絞って憶測を招くより、還元と開示で語る局面に来ているのではないか。市場との対話の質が、再評価の速度を左右しそうだ。」














