株式会社サンリオが開催するサンリオキャラクターの人気投票イベント「サンリオキャラクター大賞」が4月9日開幕した。

「サンリオキャラクター大賞」は、サンリオの機関紙「月刊 いちご新聞」上で、1986年にスタートしたもの。450を超えるサンリオキャラクターの中から選ばれたキャラクターがエントリーし、投票数により順位を決定する人気投票イベントで、今年は90キャラクターがエントリーする。

そんな「サンリオキャラクター大賞」は、今年から新しい投票方法を導入し、これまでよりも簡単に投票できるようアップデートされたため、昨年の総得票数6316万696票を超えることが期待されている。

もはや昨今は、単なる「カワイイの順位決め」「人気キャラクターの投票イベント」ではなく、各IPの「エンタメ総合力(ファンダムの熱量)」を測る音楽チャートのような指標になっている印象。そんなサンリオキャラクター大賞に期待すること、およびサンリオの盛り上がりを紐解いていく。

次元を超える「ライブフェス」とリアルアーティストとの共鳴

これまでにも、テーマパーク「サンリオピューロランド(以下、ピューロランド)」と「サンリオキャラクターパーク ハーモニーランド(以下、ハーモニーランド)」を運営する株式会社サンリオエンターテイメントにより、さまざまなエンタメとのシナジーを生み出してきたサンリオ。

その中には、サンリオエンターテイメントが音楽事務所、株式会社メロディフェアと共に、4月26日より東京・大阪・大分にて開催するスペシャルライブツアー「Hello Journey 2026」というものもあり、s**t kingz、WATWING、Shuta Sueyoshiら第一線で活躍するアーティストとサンリオキャラクターが共演する予定だ。

実はこれまでにも別の名前ではあったものの、毎年春ごろにサンリオキャラクターとアーティストのコラボステージを展開してきた同社。

しかし、今回のようにピューロランド、ハーモニーランドを含む3会場を巡回して開催するライブイベントは初めて。サンリオファンそしてアーティストのファンが一堂に会することで、互いの魅力に気づき、お互いにファンの裾野を広げるのではないかと期待が膨らむ。

さらに、リアルアーティストとの共鳴という意味では、フラガリアメモリーズの躍進も大きい。同プロジェクトは、さまざまなメディアを横断してサンリオが人型キャラクターで贈る、物語と音楽で結ばれた騎士道ファンタジープロジェクトのこと。

2023年に始まって以来、ミュージックビデオが公開されたり、ボイスドラマが配信されたり、現在はミュージカル『フラガリアメモリーズ』~でぃあ・まい・ふれんず!~上演中だったりと、言葉通りメディアの枠を超え、さまざまな展開がなされてきた。

このプロジェクトの注目すべき点は、今をときめく2.5次元俳優、そして島崎信長や寺島拓篤ら人気声優がキャラクターの声や舞台上での演技を担っているということ。本格的な演者たちによる、本格的な楽曲のリリースや、3DCGライブの展開でじわじわと話題を呼んでいる。

また、2026年2月8日から3月8日にかけては毎年好評のVR音楽フェスベント「Sanrio Virtual Festival 2026」も開催。2021年よりXR領域における新しいデジタル体験の提供を目的として始まり、過去4回の開催で総来場者数が1,000万(※1)を超えた本イベントは、VRプラットフォーム「VRChat」上に2025年12月にオープンした“進化し続ける”常設型VRテーマパーク「Virtual Sanrio Puroland」にて開催。

2026年のイベントには、『ヒプノシスマイク-DivisionRap Battle-』から6ディビジョン総勢18名のキャラクターが3DCGで出演したほか、にじさんじ周央サンゴ、ホロライブ儒烏風亭らでんらによるアーティストパフォーマンスなども上演された。

レーベル契約で盛り上がりを見せる「アーティスト・サンリオ」

また、音楽的観点から見ると、昨年のキャラクター大賞が終わった後の2025年10月に音楽レーベル「TOY’S FACTORY」からクロミがアーティスト・KUROMIとしてメジャーデビューを果たしたことが、どのような影響をランキングに与えるのかということも注目だ。

もともとクロミは、誰もが自分史上最高の自分を目指せる世界を作るため、「#世界クロミ化計画」を通じ、「あんたもなりたい自分になっちゃおうよ!」というメッセージを発信。その第1弾として発表した楽曲「Greedy Greedy」のミュージックビデオは、再生回数が1400万回超えを記録し、話題となった。

このことも少なからず影響し、音楽を通して、伝えたいメッセージをさrない広げていくため、アーティストとして本格始動することに。1st EP「KUROMI IN MY HEAD」を2025年10月22日にリリースした。

この熱狂は楽曲のリリースだけにとどまらず、リリース日には新宿・歌舞伎町シネシティ広場でフリーライブを開催したり、「KUROMI 東名阪 Zepp TOUR 2026」を開催し、水曜日のカンパネラやピーナッツくんらと対バンライブを開催したりと勢力的に活動。

キャラクターソングにとどまらず、1アーティストとして各種メディアから一目置かれる存在となった。

さらに、今後アーティスト活動が期待されるキャラクターも。それが、2026年30周年を迎えたポムポムプリンである。実は、ポムポムプリン、2026年3月25日0時より、各種音楽配信サイト・サブスクリプションサービスにて2つの楽曲の配信を開始。そのうちの1つは、YouTubeおよびTikTokで計2,500万回再生を記録したヒット曲「プリンとマフィンのポムポムビート☆」(2024年4月公開)である。

さらに、ポムポムプリンは、この楽曲を引っ提げて、4月16日よりスタートする上垣皓太朗(フジテレビアナウンサー)がMCを務める新音楽番組「STAR」の初回2時間スペシャルに登場する予定。

彼のマイペースさ、<むずかしいこと いったん忘れて……>といったコンセプトは、疲れ切った現代社会を癒してくれそうな予感。そんなメッセージを音楽を介して伝えてくれるのではないかと期待してしまう。

期待されるのは、ファンとのエンゲージメントを深めたキャラクターの躍進

実を言うと、株式会社サンリオは単にかわいいグッズを発売している企業ではない。実は業績の大半は、ライセンスビジネス、いわゆる各企業とのコラボの影響が大きく、それにより、年齢や性別、国を問わず多くの人がキャラクターたちに興味を持ってくれるようになったと言われている。

また、サンリオの公式ホームページなどにもあるように、サンリオはキャラクターたちをタレントとして捉えており、キャラクターの個性や強みが発揮できるようにと日々社員が奮闘。先述した例を上げても、450キャラクターの中からより最適なキャスティングがされているといった印象がある。

そのようなことを考えると、2026年のキャラクター大賞の結果には、ファンとのエンゲージメントを深めたキャラクターたちの躍進が如実に表れるのではないかと予想。音楽戦略とのコラボも、その一助を担うことになるだろう。