X(旧Twitter)は8月13日、透明性を高めるため、ユーザーへの投稿の推奨方法を決定するソースコードを公開した。

「フェニックス」と呼ばれるこのアルゴリズムは、ユーザーの最近の閲覧履歴を分析し、そのユーザーがフォローしていないアカウントからの投稿に対してどのように反応するかを予測する。ユーザーの「For You」ページ(おすすめ)に表示される投稿の順位は、フェニックスの予測結果も踏まえて決定される。

ユーザーが「いいね」すると予測した投稿に割り当てられる重みは0.5。投稿のURLをコピーしてシェアすると予測した場合には20.0、返信・引用・ダイレクトメッセージによるシェアにはそれぞれ5.0、フォローは4.0、リポストは1.0が割り当てられる。

フェニックスは、これらの予測確率とそれぞれの重みを組み合わせてランキングスコアを算出し、Xはこのスコアを用いて、そのユーザーの「For You」フィードにおける投稿の表示順を決定する。

また、ユーザーから「不快感」を引き出すと予測される投稿には負の重みを割り当て、それら投稿の表示頻度を大幅に制限。怒りの反応を引き出すために意図的に扇動的なコメントを投稿しても、フォロワーを増やす可能性は低くなるという。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Xのフェニックスの仕組みを一言でいえば、「あなたが次に何に反応するかを、AIが予測して並べる」である。最近の閲覧履歴から、フォローしていないアカウントの投稿への反応まで予測し、表示順を決める。ここに、SNSの静かな地殻変動が映っている。かつてタイムラインは、フォローという自分の選択で編まれていた。いまは、フォロー外の投稿がAIの予測で流れ込む。TikTokが切り拓いたこの方式は、フォロワーゼロでも予測に適えば世界に届く一方、10万フォロワーでも予測に外れれば届かないことを意味する。発信者の資産は「フォロワー数」から「一投稿ごとの反応の質」へ移ったのだ。新人アーティストには追い風だろう。積み上げた看板がなくても、一本の映像が数字を連れてくる。逆に、固定ファンへの確実な告知は別の経路——メールやコミュニティ——の価値が増す。タイムラインの主導権がAIに移った時代の、発信の作法が問われている。」