<p>2001年から活動しているメタルバンド「デーモン・ハンター」は8月18日、大ヒットした長編アニメ『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』の題名を巡り、NetflixおよびNetflix Studios、AEGプレゼンツを提訴した。商標権侵害、出所の虚偽表示、不正競争を主張している。</p>
<p>同バンドの法人ハイド・レーンは裁判所に「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」の名称使用の差し止めと損害賠償を請求。損害額については具体的に明記しておらず、「現時点では算定不能な額の損害を被った」としている。</p>
<p>原告は、2025年にNetflixおよびNetflix Studiosが「デーモン・ハンターの存在をほぼ確実に認識していたにもかかわらず」、ストリーミング配信やサウンドトラック、グッズ販売を通じて「前例のないほどの成功を収めた」映画を公開したと訴えている。</p>
<p>訴訟の引き金となったのは、同アニメを題材とした世界規模のコンサートツアー開催の発表で、訴状では「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」のイベントと勘違いして、デモン・ハンターズのコンサートのチケットを購入した消費者の事例や、TIcketmasterで「デーモン・ハンター」を検索すると、同アニメの関連イベントが検索結果に表示されることなどを指摘している。</p>
<p>(文:坂本 泉)</p>
<p>榎本編集長「この訴訟の引き金は、映画の公開ではなく、コンサートツアーの発表だったという。示唆的な順序である。アニメが配信の中にとどまっていた間、バンドとの接点は限られていた。だが作品が音楽を出し、グッズを売り、世界ツアーまで始めるとなると、バンドの本業——ライブ、音源、物販——と商圏が重なってくる。訴状が挙げるチケットの取り違えの例は、その重なりの表れと原告側は主張している。Netflix側は根拠がないと争う構えで、結論は裁判所が出すことになる。興味深いのは、これが現代のヒットの構造から生まれた摩擦だという点だ。いまの人気作は、一つの画面に収まらず、音楽チャートにもアリーナにも進出する「多角経営体」である。成功が大きいほど名前の商圏は広がり、思わぬ隣人と境界を接する。IPの越境が生む新しい調整ごとの、これは一つの実例なのだろう。」</p>














