<p>メディア専門の米経営コンサルティング会社Owl & Coは、中国を除いた縦型動画市場が、2026年に1,500億ドル(約23兆8,700億円)規模に拡大するとの予測を発表した。</p>
<p>マイクロドラマ(スマートフォン向けの縦型・短尺のストーリーコンテンツ)の急速な定着を背景に、前年比で42%増加。ただ、マイクロドラマは全体の約40億ドル(昨年は30億ドル)を占めるに過ぎない。</p>
<p>調査対象には、TikTok、Instagram、Facebookリール、YouTubeショート、全マイクロドラマアプリ、ライブショッピングプラットフォーム「Whatnot」などの広告収入、消費者売り上げ、取引手数料収入が含まれる。一方、クリエイターに直接支払われるブランド契約による収入や、販売者が計上したGMV(流通取引総額)は対象としていない。</p>
<p>メタ・プラットフォームズ、バイトダンス(北京字節跳動科技)、YouTubeが収益全体の94%を生み出している。広告収入は1,310億ドルと、消費者売り上げやショッピング手数料を上回る。</p>
<p>マイクロドラマの成長の原動力はアプリ内課金から、広告やサブスクリプションへ移行しつつあり、広告付き無料アプリの利用時間が、5四半期の間に15%から83%へと急拡大。ビジネスモデルに疑問が投げかけられている。</p>
<p>コンテンツ制作でのAI活用を背景に、主要な有料マイクロドラマアプリ7つを合わせたシリーズ作品の配信数は今年第2四半期(4〜6月)以降で5倍以上に増加した一方、新作1タイトル当たりの平均利用時間は縮小した。</p>
<p>(文:坂本 泉)</p>
<p>榎本編集長「縦型動画の市場規模が今年、中国を除き1,500億ドル(約23兆8,700億円)に達するという予測が出た。前年比42%増。この巨大な数字で注目したいのは、その分配である。収益の94%を、メタ、バイトダンス、YouTubeのわずか3社が生み出しているのだ。しかも内訳は広告収入が1,310億ドルと圧倒的で、要は「縦型動画経済」とは、TikTok、リール、ショートという3陣営の巨大フィードに流れる広告の経済にほかならない。急成長の主役と目されるマイクロドラマの専業アプリ群は、市場全体では40億ドルと、まだ3%足らずである。縦型ドラマがどれだけ話題でも、縦型画面の経済の主導権は、数十億人が日々開く汎用フィードの側にある——この規模の差は押さえておきたい。23兆円という数字は、スワイプして観る習慣がどれほど深く日常に根づいたかの証明でもある。ディズニーやNetflixが縦型フィードを取り入れるのも、この習慣に育った視聴者と作品の接点を作るためだ。数字は冷静に、時代の重心を描いている。」</p>














