OpenAIは4月24日、「これまでで最も賢く、直感的に使えるモデル」と称する、最新のAIモデル「GPT-5.5」を公開。多岐にわたる分野で性能が向上しており、同社が目指す「スーパーアプリ」の実現に近づいたとしている。記者会見での話を元に、TechCrunchが伝えた。

グレッグ・ブロックマン共同創業者兼社長は、新モデルが「より主体的で直感的なコンピューティングの実現に向けた」大きな進歩だと説明。また、アーミーナイフのように多機能で万能なプログラムである「スーパーアプリ」の実現に向けて前進したと述べた。

同社はかねて、ChatGPT、Codex、AIブラウザを統合し、企業顧客を支援できる単一のサービスとして提供することを構想している。特に「スーパーアプリ」というコンセプトは、ライバルであるX(旧Twitter)のイーロン・マスク氏も同様に目指すものだ。

OpenAIによると、GPT-5.5は従来モデルや、競合他社のモデル(Gemini 3.1 ProやClaude Opus 4.5など)と比較しても、一貫して高いスコアを記録。自社のデジタルセキュリティー分野へのモデル展開のアプローチに大きな影響を与えるとしている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「OpenAIがGPT-5.5を公開し、ChatGPT・コードエージェント・AIネイティブブラウザ「Atlas」を統合した「スーパーアプリ」への道を本格的に進んでいる。ブラウザを介さずにAIが直接ウェブ調査・コード記述・実行・デプロイまで完結させる「自律的ワークフロー」は、「AIを使う」から「AIが動く」への転換を意味する。

HumanXカンファレンスで「実務における浸透度と使い勝手でClaudeがOpenAIを凌駕し始めている」と評価された直後のGPT-5.5公開は、その勢いを押し戻すための戦略的カードだ。

AnthropicがClaude Designでデザイン市場に参入し、Claude Codeで開発者のワークフローを掌握しつつある中、OpenAIも「モデルを提供する企業」から「フルスタックのプロダクト企業」へと進化を急ぐ。

イーロン・マスクがXで金融・通信・エンタメの統合を目指し、OpenAIが知的能力の統合を目指す——両者の「垂直統合」という解が交差する先に、AIが生活に溶け込む次の時代が見えてくる。エンタメ×ITの現場が、このレースの影響を最も早く受ける領域のひとつでもある。」