TikTokは10月5日、広告主向けのAIを活用した一連の新機能を発表した。プラットフォーム上で商品を簡単に見つけられ、スムーズな取引が行えるよう支援する「エージェント型コマース」を構築する一環で、AIショッピングアシスタント機能と、ユーザーがブランドから直接購入できるアプリ内決済機能を導入する。
同アプリの自社マーケットプレイスである「TikTok Shop」は、同社のEコマース戦略における主要な原動力となってきた。TechCrunchは、TikTokはこれらの新機能により、TikTok Shopに依存せず、「For You」フィードを含むより広範なアプリ内にショッピングツールを直接統合しつつあると分析している。
これらの新機能は、Salesforce、Shopify、Shoplazza、Stripeなどのコマースプラットフォームや決済プロバイダーと提携して開発されている。
TikTokはこのほか、会話を通じて見込み客を獲得・選別し、顧客に転換するAIエージェント機能も導入。広告ネットワーク「TikTok Ad Network(TTAN)」を米国ユーザーをターゲットとする広告主にも開放し、約40万個のサードパーティ製アプリに広告を掲載できるようになった。
市場調査会社カンターによると、TikTokはマーケターが2027年に広告費の増額を計画しているプラットフォームの首位に立つ。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「今回の発表で重要なのは、TikTokが買い物を自社の「TikTok Shop」の枠から、外部ブランドのECにまで広げようとしている点だ。「For You」フィードからの購入は従来も可能だったが、新たな「Shopping Assistant」はサイズや在庫、配送をAIに相談でき、「Buy Direct」はアプリ内でブランドから直接購入する仕組みを提供する。発見から購入までの距離は、ますますゼロに近づく。従来のECが「欲しいものを探しに行く場所」なら、TikTokの狙いは「欲しくなった瞬間に買い終わっている場所」だ。SalesforceやShopify、Stripeとの連携は、既存のEC基盤をフィードにつなぐ同盟戦略を物語る。しかもブランド側は販売主体の地位を保てる。まだ限定テスト段階だが、コンテンツと商取引の境界は急速に薄れている。エンタメアプリが小売の主戦場になる流れが加速する。」














