Blizzard Entertainmentは9月1日、チーム対戦シューティング『オーバーウォッチ』の公式Xアカウントにて、K-POPグループ「LE SSERAFIM(ルセラフィム)」と3度目のコラボレーションを実施すると発表した。

開催は9月13日からの期間限定。終了時期は明らかにされていないが、新スキンやエモート、限定チャレンジなどが用意されるという。

先行公開されたビジュアルでは、黒基調の衣装のヒーローたちが紙吹雪の舞う中でポーズを決めている。K-POPの音楽番組で楽曲の終わりに各メンバーが決めポーズを見せる「エンディング妖精」を模した演出だ。中央には8月12日開幕のシーズン4で実装されたばかりの新タンク「D.Mon」と思われる姿があり、後方では男性ヒーロー「ミズキ」が6人目のメンバーのように踊っている。

今回のコラボに際し、9月11日にミュージックビデオがまず公開され、13日にはコラボスキンが実装される。さらに米アナハイムで開催されるBlizzard主催の祭典「BlizzCon 2026」のメインステージでは、ルセラフィムが同イベントのフィナーレを飾る予定だ。

3年かけて積み上げてきた関係

ルセラフィムは2022年に活動を開始した韓国の女性5人組で、日本人の宮脇咲良とKAZUHAが在籍する。

両者の縁が繋がったのは、さかのぼること約3年前。2023年10月、ルセラフィムは初の英語デジタルシングル「Perfect Night」を発表し、そのMVに『オーバーウォッチ 2』(当時の呼称)のヒーローが新規アニメーションで登場した。11月にはゲーム内イベントも実施され、D.Va、トレーサー、キリコ、ブリギッテ、ソンブラ用のスキンと、3対3の限定モード「コンサート・クラッシュ」が配信されている。同年のBlizzConには、K-POPアーティストとして初めて出演した。

そして、2025年3月19日から31日にかけてはコラボ第2弾が開催された。マーシー、ジュノ、D.Va、イラリー、アッシュ向けの新作スキン「FEARLESS」に加え、第1弾スキンの色違いも登場している。今回の第3弾は、単発の話題づくりではなく3年越しの継続的な提携という位置づけになる。

K-POP×ゲームは業界の定番施策に

音楽グループとゲームの組み合わせは、すでに珍しくない。代表例がクラフトンの『PUBG』シリーズだ。2022年にモバイル版でBLACKPINKがゲーム内コンサートを実施し、2024年にNewJeans、2025年にaespaとの提携が続いた。クラフトンは2025年7月の決算説明会で、aespaとの協業が前年のNewJeans時と比べて売上70%増を記録したと説明している。話題性だけでなく、収益に直結する施策として定着した形だ。

Riot Gamesは2018年、『リーグ・オブ・レジェンド』のキャラクターで構成したバーチャルグループ「K/DA」を立ち上げた。歌唱は(G)I-DLEのミヨンとソヨン、米国のマディソン・ビアーらが担当し、世界的なヒットを記録している。『フォートナイト』も2020年にBTSのダンスエモートを配信するなど、この領域を早くから開拓してきた。

ゲーム側は普段ゲームに触れない層へリーチでき、アーティスト側は世界中のプレイヤーに楽曲を届けられる。互いに足りないものを補い合える点が、この形式が続く理由だろう。

『オーバーウォッチ』は2026年2月にタイトルから「2」を外し、1年をかけて展開する連続ストーリーや新ヒーローの大量投入など、大がかりな仕切り直しの最中にある。節目の年に実績あるパートナーを再び迎える判断は、その勢いを確実にものにする一手といえるだろう。