人気プレイリストのキュレーターに有料で楽曲をプロモーションできる「SubmitHub」は、SpotifyがAI音楽をレコメンデーションから除外する動きを踏まえた新たなAIポリシーを発表した。
「成功の見込みが低いプロモーションを販売するのは公平ではない」との考えから、AI音楽の投稿を制限する。独自の検出システム「SH Labs」で、AIである可能性が85%以上だと判断された楽曲は、同プラットフォームの音楽プロモーションサービスの対象外となる。この制限は、完全にAIで生成された楽曲だけでなく、人間による加工や編集が施された「ハイブリッド」楽曲にも適用される。
異議申し立ての手続きは設けられておらず、検出の閾値を超えている場合は、一律でサービス対象外となる。同社によれば、SH Labsは第三者機関によるテストで99.4%の精度を達成した。
SubmitHubによると、最近アップロードされた楽曲の約11%が85%以上のスコアを記録。同社は以前、提出された全楽曲の23.2%が完全にAIによって生成されたものであることを明らかにしていた。
SubmitHubもSpotifyも、AI生成音楽がまだ黎明期にあったころには概ね静観してきたことを考えると、注目すべき変化だ。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「プレイリストのキュレーターに楽曲を有料で売り込めるサービス、SubmitHubが、AI楽曲の受付を止めた。独自検出器が「AIの可能性85%以上」と判定した曲は、完全生成もハイブリッドも一律で対象外。異議申し立ての仕組みもない。興味深いのは、その理屈である。きっかけはSpotifyがAI楽曲をレコメンドから外し始めたことで、同社は「成功の見込みが低いプロモーションを販売するのは公平ではない」と説明した。アルゴリズムに乗らない曲の宣伝を売れば、代金だけ頂いて成果は出ない。それは商道徳に反する、という筋の通し方だ。実際、この決断で収益の約1割を失う見込みだという。AI排除の動きは理念や権利の言葉で語られがちだが、ここでは「客に効かない商品は売らない」という商売の倫理が防波堤になった。」














