メタ・プラットフォームズは、TikTokの親会社であるバイトダンス(北京字節跳動科技)に対し、日米などにおける自社アプリでの広告掲載を禁止した。同社の発表を元に、ブルームバーグが10月9日伝えた。
メタは「弊社アプリからユーザーを引き離すことを目的とする競合他社の広告を掲載する必要はない」とコメント。競合他社へのプロモーションサービスの提供を打ち切ることは、業界を問わず一般的なビジネス慣行だと説明している。この制限は米国、カナダ、エジプト、インドネシア、日本、タイ、ベトナムの7つの市場で適用される。
今回の禁止措置は、TikTokが9月に実施した、ユーザーが他のソーシャルプラットフォームへ移動する方法を制限する変更に続くもので、これらの変更には、TikTokのユーザープロフィールからInstagram専用のリンクを削除することも含まれていたという。TikTokは、メタが自社と同様の児童保護に関する取り組みに賛同するよう求めた広告も拒否したとされる。
このほか、報道によると、オープンAIは自社のツールと競合する画像・音声生成製品に関するChatGPT広告の受け入れを停止。メタがAmazonのオンラインストアを自社のAIエージェント「Muse」の対象から除外する要請を拒否したことを受け、Amazonは「Muse」による代理購入をブロックし始めた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「特に音楽業界への影響が具体的だ。InstagramやFacebookに広告を出し、TikTokの楽曲ページへ誘導して動画投稿を促す手法は、リリース時の施策の一つとして使われてきた。今回の措置はバイトダンス自身だけでなく、TikTokへ誘導する第三者の広告にも及ぶとされ、レーベルや代理店が出すこの種の広告も、日本を含む7カ国で打てなくなる。背景には応酬がある。TikTokも9月、プロフィールからInstagramへ移動する専用リンクを削除しており、両社が互いへの誘導を制限し合う構図だ。楽曲のバイラルは、TikTokの短尺動画からリールやYouTubeへと複数のプラットフォームを渡って育つことが多い。有料広告に限った措置とはいえ、広告のリンク先、クリエイター施策、成果測定までキャンペーン設計の見直しを迫る変化である。プラットフォーム間の競争に、音楽マーケティングが翻弄される局面が増えてきた。」














