パラマウント・スカイダンスは、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)との合併後の新会社「スカイダンス」の共同CEOに、米玩具メーカー「マテル」前会長兼CEOのイノン・クライツ氏を任命したと発表した。合併完了は10月6日を予定している。
デビッド・エリソン会長兼CEOは今後、タレントとの関係、戦略的パートナーシップ、テクノロジー、資本配分といった、同社の長期的な戦略、クリエイティブビジョン、方向性に注力。一方のクライツ共同CEOは、新会社の日常業務および統合事業を監督する。
新体制について、エリソン会長は「互いの強みを補完し合う分業体制で、明確な報告系統が確立されている」とコメント。クライツ氏と共に、クリエイターを最優先とし、テクノロジー志向の、グローバルに拡大できるよう構築された統合企業を築き上げていくと意気込みを語った。
クライツ氏の経歴はエンターテインメント業界に根ざしており、8年在籍したマテルでは大ヒットした同社初の劇場公開作品『バービー』を製作。それ以前は、世界最大級のテレビ制作会社エンデモルで会長兼CEO、YouTube動画制作会社大手メーカースタジオ(ウォルト・ディズニーが買収)で会長兼CEOを務めたほか、フォックス・キッズ・ヨーロッパ(ウォルト・ディズニーが買収)を共同設立。ベンチャーキャピタリストとしてメディアやテクノロジーのスタートアップ企業への投資も行ってきた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「10月6日、Netflixに正面から挑む巨大メディア企業が誕生する。パラマウントとワーナーの統合会社スカイダンスである。その共同CEOに就くイノン・クライツ氏の経歴は、メディア産業の変遷そのものだ。欧州の子ども向けテレビ、フォックス・キッズ・ヨーロッパを共同設立し、後にディズニー傘下へ。YouTube動画制作の草分けメーカースタジオを率い、ここもディズニーが買収した。世界最大級のテレビ制作会社エンデモルを経てマテルへ移り、8年間で同社を玩具会社から「IPで稼ぐエンタメ企業」へ変革。『バービー』も世界的大ヒットに導いた。ハリー・ポッターからトップガンまでを抱える統合会社の武器は、NetflixにはないIPの厚みだ。その宝庫をIP経営の名手に託す。対抗軸が鮮明な人選である。」














