米ソフトウエア会社テックスミスは9月15日、ハウツー分野のクリエイターたちに長年親しまれてきた、自社の画面録画・動画編集サービス「Camtasia」のChatGPT向けプラグインを発表。静止画像を複数のステップからなる解説コンテンツに変換できるようになった。

Camtasiaプラグインの登場について、米国のオンラインエンターテインメント専門メディア「Tubefilter」は「生成AIの未来というよりも、むしろYouTubeの未来について多くを物語っているのかもしれない」と分析。YouTubeとハウツーコンテンツとの結びつきは深く、多くのユーザーが新しいことを学ぶためにYouTubeを利用し、YouTubeのハウツー動画ライブラリは数多くのパロディの題材にもなってきた。

しかし近年、ChatGPTのようなチャットボットがハウツーガイドの実用的な情報源となりつつある。これらのボットの基盤である大規模言語モデル(LLM)は、YouTubeから解説コンテンツを収集しており、それが学生にとって貴重な情報源となっている。昨年の米ピュー研究所の調査によると、調査対象となった学生の約4分の1が、学業の助けを得るためにChatGPTを利用していたことが明らかになった。

(文:坂本 泉)
榎本編集長「画面録画ソフトの老舗Camtasiaが、ChatGPT向けのプラグインを出した。静止画像を渡すと、手順つきの解説コンテンツに変換してくれる。一見地味な製品発表だが、米メディアが「YouTubeの未来を物語る」と評した通り、これは学びの入口の移動を映す出来事である。「靴紐の結び方」から「表計算の関数」まで、この20年、やり方を教える先生はYouTubeだった。検索し、動画を探し、再生と停止を繰り返して学ぶ。この習慣に対し、AIチャットは「聞けばその場で、自分の状況に合わせて」教えてくれる。米国の学生の約4分の1が学業にChatGPTを使うという調査もある。皮肉なのは、そのAIの知識の少なくない部分が、YouTubeの解説動画から収集されてきたことだ。教材を提供した側が、教壇を譲りつつある。ハウツーの作り手には、AIに要約されない価値、つまり人柄や実演の説得力が、これまで以上に問われていく。」