欧州最大級のポップカルチャーの祭典「ルッカ・コミックス・アンド・ゲームズ」が、イタリアの城塞都市ルッカで10月28日〜11月1日に開催される。見どころの一つとして、是枝裕和監督が藤本タツキの漫画を実写映画化した『ルックバック』について語る予定だ。

同イベントは、16〜17世紀の城壁に囲まれた旧市街で開催される屋外イベントで毎年20万人以上が集まる。60周年を迎える今年は、日本から是枝監督のほか、漫画家の永井豪氏(『マジンガーZ』『キューティーハニー』)、板垣巴留氏(『BEASTARS』)、作曲家の菅野よう子氏、アニメプロデューサーの皆川英未來氏(『映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!』)らが参加。東映アニメーション、スクウェア・エニックス、Crunchyrollも出展を予定している。

ディレクターを務めるエマヌエーレ・ヴィエティナ氏は、米エンターテインメント業界誌バラエティーに対し、とりわけ映画とビデオゲームのクロスオーバーに注力していると説明。こうした文脈から、『バイオハザード2』『デビル メイ クライ』を手がけたゲームディレクターの神谷英樹氏に加え、『ファイナルファンタジー』シリーズのブランドマネージャーを務める北瀬佳範氏も登壇することを強調した。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「見どころは是枝裕和監督の登壇だ。10月29日に実写版『ルックバック』の上映に自ら登場して作品を紹介し、翌30日にはキャリア全般を語るマスタークラスを行う。藤本タツキ氏の同作は、まず押山清高監督のアニメ映画が2024年に国内外でヒットし、続いて『万引き家族』でカンヌ最高賞を獲った是枝監督による実写版が今年9月に日本公開されたという珍しい道をたどっている。一つの漫画が、アニメと実写それぞれの名匠を惹きつけたわけだ。実写版はヴェネチア国際映画祭にも選出され、イタリアでは11月12日から劇場公開予定。その直前に、毎年20万人以上が城塞都市に集まる祭典のファンへ監督自らが語りかけることになる。今年のルッカには永井豪氏や菅野よう子氏ら日本勢が多数参加し、東映アニメーションやスクウェア・エニックスも出展する。日本の作品が現地の文化カレンダーに組み込まれた存在になっていることを示す光景として注目したい。」