Snapchatは9月21日、プレミアムサブスクリプションサービス「Lens+」加入者限定のAI搭載クリエイティブツールを複数発表した。

新たに、チャットの内容をオリジナルの曲に変えたり、友人のスナップ(写真・動画)をリミックスしたり、ステッカーのデザインを変更したり、既存のスナップを修正したりといった機能を提供する。

チャットから楽曲を生成するには、ユーザーはメッセージとジャンルを選択し、AIにそれを楽曲に変換させるだけ。このアイデアは、TikTokなどショート動画プラットフォームでユーザーがチャットから楽曲を生成するというトレンドに端を発したもので、他のソーシャルメディアなども独自のAIモデルを活用し、このトレンドから収益化を図り始めている。

今回導入されたAIツールを支える技術の詳細は完全には明らかにされていないが、Snapchatは世界三大メジャーレコード会社やインディーズのレーベル・出版社と数多くの提携を結んでおり、こうした企業と協業している可能性も考えられる。

Lens+は、Snapchatの標準サブスクプラン「Snapchat+」加入者に、より高度なAI機能を提供するオプション。Snapchat+の加入者は2,500万人を超える。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「この一件は、流行が機能になる速度の記録としても興味深い。今春、TikTokで「チャットを曲にする」遊びが突然バズった。発端は4月中旬、娘のおねだりメッセージをエモ曲にした母親の投稿。Sunoの米ダウンロードは週次4倍と急伸し、同社は約1週間で「スクショを歌詞に変換する」機能を作って投入した。製品責任者は「スマホにカメラが載った時と同じ。道具が新しい創作を生む」と語った。それから数カ月、今度はSnapchatが同種の機能を自前で実装し、有料会員の目玉に据えた。ミームの発見からスタートアップの即応、大手の標準機能化まで、1年足らずの工程である。ただし今回は音楽生成という権利の絡む領域だ。どのAIモデルが使われているかは公表されておらず、業界メディアのMusic Allyも「自社モデルか、他社のものか。学習音源は許諾済みか」と疑問を並べている。Snapchatは大手レーベル各社と提携関係にあるだけに、その枠内の設計かどうか。答え合わせを待ちたい。」