YouTubeは4月9日、YouTube動画のコンテンツやフォーマットのトレンドを紹介する「カルチャー&トレンド」レポートを公開。「アニメーションの新たな潮流:インディーズのオンラインアニメーターたちがエンターテインメント業界をどう変革しているか」と題し、同プラットフォームで活況を呈しているインディーズアニメについて掘り下げている。

米国の14〜24歳(Z世代)のオンラインアニメファンを対象に行なった調査(2025年4月)では、61%が大手スタジオ制作のシリーズと同等かそれ以上に、YouTube向けにインディーズのアニメーターが制作したアニメシリーズを好んで視聴していると回答。63%は、YouTube向けに制作されたアニメシリーズを週1回以上視聴している。

回答者の66%は、アニメのミーム(インターネットを通じてユーザーにより模倣・改変・拡散されていくコンテンツ)を週1回以上視聴。57%はアニマティック(動く絵コンテ)を週1回以上視聴している。

オンラインでバーチャルクリエイターのコンテンツを視聴したことがある回答者の61%は、バーチャルのクリエイターやアーティストに対しても、実在のクリエイターやアーティストと同じくらい親近感を抱くことができると認めている。

また、14〜49歳のオンラインアニメファンの50%は、母国語以外の言語で制作されたアニメシリーズを視聴していると答えた。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「アニメミーム(アニメのシーンやキャラクターを素材にした二次創作)を週1回以上視聴するのが66%、アニマティック(音声や音楽付きの絵コンテ動画)が57%——YouTube調査が示すのは、アニメが「作品を見る体験」から「文化に参加する体験」に変わったということだ。

こうしたインディーズアニメが成立するようになった背景には技術と経済の変化がある。Adobe AnimateやBlenderなどのアニメ制作ツールの低価格化・高機能化、AIによる作画補助の普及、そしてYouTubeの広告収益とPatreonのファン課金という収益モデルの整備が、個人や小規模チームでの制作を現実にした。

かつては大手スタジオにしか作れなかったアニメが、「共感とスピード」を武器にするインディーズの領域になった。母国語以外のアニメを視聴する50%は、日本アニメのグローバル需要の実態だ。

ソニー・ピクチャーズがアニメを重点投資領域に選び、KPOPガールズ!がアニメ×音楽で世界を動かした今、インディーズの台頭はエンタメ産業の地図を書き変えつつある。」