広告付き無料ストリーミングTV(FAST)チャンネルが、MrBeast、ダール・マンらトップクリエイターたちの間で大流行している。ハリウッド業界メディア「The Ankler」が10月8日伝えた。
「Samsung TV Plus」では、ダール・マン・スタジオ、スモッシュ(Smosh)、トライ・ガイズ(The Try Guys)のチャンネルが公開され、マーク・ローバーらも続く予定。モチベーション動画で知られるトニー・ロビンズも、複数のプラットフォームでFASTチャンネルを立ち上げた。
数多くのトップクリエイタークライアントを担当する米エンターテインメント専門法律事務所ハンセン・ジェイコブソンのパートナーであるライアン・パストレク氏は「時代の潮流がさらなる関心を呼び起こしている」ことから、今年に入りFASTチャンネルの契約件数が増加傾向にあると述べた。
2015年にはHulu元幹部らがトップYouTuberの動画を先行配信する有料動画ストリーミングサービス「Vessel」を立ち上げたが、ユーザー獲得に苦戦し、数年でサービスを終了。当時の視聴環境も影響したとみられるが、今日ではモバイル動画とテレビの世界が融合する条件が整っている。
調査会社eMarketerによると現在、米国では約1億1,500万世帯がテレビでストリーミング視聴可能で、うち6,700万世帯がスマートテレビを所有。YouTubeは米国のテレビストリーミング視聴シェアでトップを占める。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「FASTとは「広告付き無料ストリーミングTV」のこと。スマートテレビに最初から入っている無料の専門チャンネル群で、視聴者は番組表に沿って流れてくる映像をザッピングして観る。日本で一番近いのは、無料でチャンネルを垂れ流し視聴できるABEMAだ。YouTubeとの決定的な違いは「選ばなくていい」ことにある。YouTubeはサムネイルから能動的に選ぶメディアだが、FASTはテレビ的な受動視聴。つまりMrBeastらの参入は、過去動画の膨大なライブラリを「ながら見」文化に再利用する動きだ。米国では約1億1,500万世帯がテレビでストリーミングを視聴し、クリエイターにとってリビングの大画面は、スマホとは別の客層に届く新しい棚になる。日本でもテレビのネット接続率は年々上がっており、人気クリエイターの過去作が「チャンネル」として常設される日は遠くないと感じさせる。」














