PlayStationブランドを展開するソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は4月2日、英国の機械学習およびコンピュータビジョン(視覚データを識別・分析・解釈するAI技術)企業であるCinemersive Labsの買収で合意したと発表した。

Cinemersive Labsは2022年の設立。2Dを3Dの立体画像・映像に変換するツールを開発しており、メタ・プラットフォームズのVRヘッドセット「Meta Quest」などにアプリを提供している。

同社チームはSIEのビジュアルコンピューティンググループ(VCG)に加わり、ゲームにおける最先端のビジュアルコンピューティングを推進するSIEの幅広い取り組みに携わる予定。これには、機械学習を活用してゲームプレイのビジュアルを向上させたり、レンダリング技術を改善したり、プレイヤーにより精細な映像体験を提供したりすることが含まれる。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Meta Quest向けアプリも手がけるCinemersive Labsを、ソニーが買収した。2D→3D変換技術の内製化により、PS VR2を擁するSIEはゲームの映像体験を「見る」から「いる」へと引き上げる技術基盤を手に入れる。

映像・ゲーム・音楽が融合するエンタメの未来において、「どれだけリアルに見えるか」という競争は終わらない。機械学習でレンダリングをリアルタイム改善するこの技術がPlayStationに実装された時、ゲームと映像の境界はさらに薄れる。

注目すべきはソニーグループ全体の動きだ。音楽ではAI帰属分析技術を開発し、映画ではソニー・ピクチャーズがKPOPガールズ!でアニメ制作の新地平を開き、そして今度はゲームでAI映像技術を内製化する。

ゲーム、映画、音楽の三つを持つ唯一の総合エンタメ企業が、AIでその三つをつなごうとしている。」