OpenAIは4月2日、シリコンバレーと金融をテーマにしたトークショーをオンライン配信しているメディア系スタートアップ「TBPN(Technology Business Programming Network)」を買収したと発表した。AIに関する「建設的な対話」を促進するため。

TBPNは、2025年3月にトークショーのライブ配信を開始。テック業界の大物を招いたインタビューが人気を集め、各エピソードの平均視聴者数は全プラットフォーム合計で約7万人に達する。同社は黒字経営で、2025年には約500万ドルの広告収入を計上。2026年は3,000万ドル以上を見込む。

同番組は、X(旧Twitter)、YouTube、Spotify、Apple Podcasts、LinkedIn、Substack、Instagramで視聴可能。今後もこれらプラットフォームで配信を継続し、編集上の独立性も保たれることが約束されているという。

OpenAIは、自社には従来のコミュニケーション手法が適さないと判断。AGI(汎用人工知能)を世界に広めるという使命には、AIがもたらす変化について、技術開発者や利用者を中心に据えた、真に建設的な対話の場を創出する責任が伴うとし、これを実践しているTBPNの活動の支援することを決めたとしている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「ChatGPTのOpenAIがメディア事業へ進出。買収したTBPNは、X・YouTube・Apple Podcasts・LinkedIn・Substack・Instagramと主要プラットフォームすべてに同時展開するマルチプラットフォーム戦略で、各エピソードの平均視聴者数が全プラットフォーム合計で約7万人に達している。

特定のプラットフォームに依存せず、どこにいるオーディエンスにも届ける——これはMEDIAMIXIがinterfmやYouTube・各SNSを横断して展開しようとする方向性と重なる。黒字経営で広告収入が2026年に3,000万ドル超を見込む成長軌道も、コンテンツビジネスとしての自立性を示している。

OpenAIが「従来のコミュニケーション手法が適さない」と判断したのは示唆的だ。プレスリリースやSNSでは届かない「深い対話」を求めるとき、企業は独自のメディアを持つ選択をする。

世界最大のAI企業がその答えとして出した形が、私たちと同じ方向を向いていた。」