2026年3月第3週(集計期間:2026年3月13日~3月19日)のSpotify日本Top 200は、嵐の活動再開効果が引き続きチャート全体に波及しつつ新曲の初登場と春の到来を感じさせる圏外再浮上が相次いだ週となった。
今週配信の新曲、異色のコラボから国内アイドルまで
映画『ワイルドスピード』の主題歌やBTSメンバーとのコラボ曲で知られるアメリカのシンガーソングライター・チャーリー・プースと宇多田ヒカルによる「Home (feat. Hikaru Utada)」(47万再生)が122位にランクインした。チャーリーがまもなく第一子の母親となる妻への想いを込めて書き下ろした楽曲であり、共通の知人である音楽プロデューサーを通じてチャーリー側からオファーしたことがきっかけで今回のコラボが実現した。
宇多田にとって英語の楽曲に日本語の歌詞を加えるのは初めての挑戦であり、音韻体系の異なる二言語で韻を踏むという創造的な試みが施されている。チャーリーが日本語のコーラスを担当している点も聴きどころで、楽曲は3月27日リリースのアルバム『Whatever’s Clever!』に収録される予定だ。海外楽曲のTop 200浸透率が限られる日本市場において初週から圏内入りを果たしており、異例の滑り出しといえる。SNSでの話題化次第ではさらなる浮上も期待できそうだ。
BMSG所属のBE:FIRSTがデビュー5周年の幕開けを飾る第1弾シングルとして制作した「BE:FIRST ALL DAY」(71万再生)は52位にランクインし、グループの底堅い人気を示した。「生涯BE:FIRSTであること」を高らかに宣言するHIP HOPナンバーで、ロサンゼルスでのコライトキャンプにて制作された。グラミー賞ノミネート経験を持つDavid Arkwrightを筆頭に「Boom Boom Back」を手がけたWill Jay、プロデューサーのGrant Boutinを迎えた意欲作だ。CDシングルは同年5月6日にリリースされる予定。
ヘアケアブランドSoruleの新CMソングとしてJO1のメンバーが作詞・作曲・編曲に携わった「Breezy Love」(37万再生)は181位にランクインし、来週以降の推移が注目される。
ラストツアー開幕、「Five」3週連続1位と旧曲の復活
今春での活動終了が決定している嵐のラストツアーがスタートした。「Five」(216万再生)は3週連続でチャート1位を維持し、「Love so sweet」(66万再生)が前週102位から57位へ大幅上昇。「One Love」(60万再生)も前週126位から73位へ、「Happiness」(53万再生)は173位から100位へと引き続き上昇した。さらに圏外の旧曲も続々とランクインしており、「サクラ咲ケ」(38万再生・178位)、「Troublemaker」(37万再生・180位)、「A・RA・SHI」(36.96万再生・192位)、「カイト」(36.91万再生・195位)、「Monster」(36.6万再生・200位)の5曲が一斉にTop 200へ再登場した。
ライブツアーの開幕がこれほどの規模でカタログ全体を押し上げている構図は、ストリーミング時代ならではの現象といえるだろう。
M!LKが2位へ浮上、上位の顔ぶれに変化
M!LK「爆裂愛してる」(208万再生)が前週5位から2位へ躍進し、「好きすぎて滅!」(180万再生・6位)とあわせてTop 10に2曲を同時送り込んだ。米津玄師「IRIS OUT」(207万再生)は3位、Jin「Don’t Say You Love Me」(202万再生)は4位で44週目のロングランを継続している。Mrs. GREEN APPLEは「lulu.」(199万再生・5位)「ライラック」(171万再生・8位)「Soranji」(143万再生・13位)など17曲・約1,639万ストリームでTop 200を広く占有し、back numberも18曲・約1,628万ストリームで拮抗。デビュー以降ノンストップでリリースを重ね、シーンに確かな存在感を示してきたHANAは「Blue Jeans」(171万再生・7位)「ROSE」(153万再生・11位)を筆頭に11曲をランクインさせ、2月リリースの1stアルバム効果の持続力を改めて示した。
ツアー・新アルバム・開花宣言、春の外部要因が旧曲を呼び覚ます
圏外からの再登場で最も目を引くのはあいみょん「桜が降る夜は」(41万再生・157位)で、タイトル通り桜の季節に合わせて浮上してきた。Top 200に10曲をランクインさせているVaundyからは「タイムパラドックス」(38万再生・170位)と「しわあわせ」(36万再生・199位)が圏外から復活。3月18日に19枚目のオリジナルアルバム「THE BLACK ◯ ALBUM」をCDフォーマットのみでリリースしたDREAMS COME TRUEは、代表曲「大阪LOVER」(36万再生)が197位へ再登場した。全国・アジアツアー中のKing Gnuからは「逆夢」(37万再生・189位)と「カメレオン」(36万再生・191位)が、結成25周年を迎えて全国ホールツアーが予定されているORANGE RANGEは「イケナイ太陽」(37万再生・188位)が、それぞれ圏外から姿を現した。優里「ビリミリオン」(37万再生・185位)も相次いで再登場している。
来週以降、嵐のツアーが本格化するなかでカタログの浮上がどこまで続くか。日本の音楽消費は季節のイベントと深く結びついており、桜が本格的に開花する来週以降チャートがどのように変化するかが最大の注目点となる。














